2013年6月7日金曜日

愛しきお裁縫道具たち11



Needlework に必要なもの。針に糸、布、そしてハサミ。
Needle Bee のお教室でもそれぞれが思い思いのハサミを使っています。ふっとテーブルの上を見たら、コウノトリが三羽。デザインも大きさもちょっとずつ違いますが、コウノトリのハサミです。くちばしが開いて糸を切ってくれます。ハサミの機能はもちろん切れれば合格ですが、でもやっぱり小物にもこだわる。そんなことも針仕事をする時間をより楽しくしてくれるように思うのです。


この2丁は、SAJOU MAISON という1830年代に設立されたフランスの手芸用品会社で売られていたハサミの復刻版。もうその会社はありませんが、SAJOU コレクターのフランス人女性がメゾン サジューを現代に甦らせました。1800年代に活躍したSAJOU さんというフランス人男性は、刺繍の図案や手芸用品などの創作をして、素敵な作品を多く残した方。これらのハサミも当時のものを再現しています。


上はVersailles(ヴェルサイユ)、下はLievre(野うさぎ)という名前が付けられています。そんなところにも惹かれます。
どんどん復刻モデルが世に出ていて、もう欲しいものばかり。200年の時を経てフランスと日本の針仕事愛好家が繋がっています。




フランスのハサミだけが良いわけではありません。もちろん日本にも素晴らしいハサミが存在します。やはり1800年代に作られた裁ちばさみ。西洋から入ってきたハサミは機能的には優れていましたが品質には満足できなかった日本人。当時の刀鍛冶が研究製作したものを引継いで今日まで作り続けているのが庄三郎の裁ちばさみ。とにかく刃が布にすい付くようにして切れていきます。結婚する時に母がお裁縫箱に入れてくれたもの。一度も研ぎに出していないので近いうちに。

0 件のコメント: