2014年1月6日月曜日

ちょっと Coffee Break 6

いつもの暮らしの中で、あーこういうことだったのね!と実体験できることがたまにあります。今朝はそれに出くわしました。
大学の芸術学部で舞踊専攻の娘は、日本舞踊の授業もあって浴衣は一年中必要。暮のうちに洗濯はしておきましたが、アイロンがね。先延ばしにしていたら今日から授業があるそうで、新しい帯に合わせて、新年の今日は他のではなくその浴衣が着たいらしい。そこで今朝、浴衣を広げて裾のほうからアイロンをすべらせていたら、ふっと良い香りが。ラベンダーのすっきりとした香りが広がりました。あは〜ん、これかっ!
ベランダの物干下に、ラベンダーのプランターを置いています。衣紋掛けに浴衣を通して物干竿から掛けるとちょうど裾辺りがラベンダーに触っていました。風に揺られてさわさわと裾がラベンダーの中を行ったり来たりしながら乾いたのでしょう。そしてスチームアイロンでその香りが空気中に放たれた。寒い朝のアイロン掛が、ちょっと得した気分にさせてくれました。
ハーブの中でもポピュラーで人気のあるラベンダー。ヨーロッパでは昔から親しまれていて、生活に上手に取り入れられていた植物です。防虫効果、お茶やお菓子、香り付け、マッサージや民間療法などにも使われていました。その使い方の中に、シーツやリネン類をラベンダーの上に広げて干していたという記述も。きっと、良い香りのシーツやタオルに仕上がった事でしょう。でも、本当の愉しみは家事をする女性たちのものだったのではないかしら。洗濯機のない時代の大物の洗濯は一苦労だったはず。でも、取込んでアイロンを掛けた瞬間にラベンダーの香りに包まれて癒される。揮発性の高い香りカプセルはアイロンの熱でかなり飛んでしまうはず。一番いい香りはアイロンを掛けた人のもの。そんな事をにやにや考えながらアイロン掛をした朝でした。
しわの伸びた浴衣をたたんで娘に渡すと「ありがとうございました(実際にはあっざーすと聞こえた)」と感謝の言葉が。まっいいか。

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