2007年10月21日日曜日

Yのちいさな個展2

作品番号2 絵本袋。

 これは私が刺しゅうを始めるきっかけになった布製のバックです。娘が入園を決めた幼稚園では決まった大きさの袋物をいくつか作るお約束がありました。もちろん手作りが原則。これは毎週末に幼稚園からいただく絵本と一週間に娘がした「お仕事」を持ち帰るためのものでした。「お仕事」というのは朝登園すると11時まではそれぞれが思い思いの作業をします。先生方がご用意下さった課題や子供サイズのお道具類がきちんと棚に並べられていて、子供達は自分のしたい「お仕事」を選んで時間を過ごすのでした。文字や数、地球創世から生命の歴史を学ぶ子もいれば、釘を打ったり針を持つ子、小さなすり鉢とすりこぎで胡麻を摺る子やクッキーを焼く子、など等とにかく子供にとっては楽しい「お仕事」がお教室には溢れていました。金曜日にはこの絵本袋には絵本とその週の成果を入れて帰ってきました。それをひとつひとつ手にして誇らしげに説明する様子を思い出します。もちろん「お仕事」が少なかった週もありました。私にとっては幼稚園での生活の様子を伝えてくれる袋でもありました。
 娘のクラスは虹組。まずは虹を刺してそこからは自由に絵を描くように刺していった図案です。洗濯機で何度も洗ってすっかり色あせてしまいました。同じ図案で上履き袋も作ったのですがこちらは行き方知らずに。
 この絵本袋への刺しゅうが刺すことの楽しさを思い出させてくれ、その後刺しゅうを楽しむことに。

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